絶対に間違えない男の着物の選び方

  • 2015.12.22 Tuesday
  • 13:35
男の着物には大きく分けて3つの種類があります。

紋付(もんつき)
お召(おめし)
紬 (つむぎ)

もちろん、絹100%を素材にしている着物の種類です。

専門用語だと絹100%の織物を正絹(しょうけん)と
呼びます。着物に限らず生地全般の総称です。


紋付とは一般的には真っ黒な着物で背中、胸、袖に
白い丸が五つ付いている着物です。
五つ紋(いつつもん)といいます。
(家紋の詳しい説明は別ページで紹介します)




テレビなどで見かけるのは相撲の関取が昇進する時に
正座をして両手をついて難しい言葉を喋っていたり
身近なところだと結婚式で高砂に座る新郎が着ていたり。




いわゆる男性の第一礼装になります。

ただ、最高の礼装になりますので
着用する機会がかなり限定されます。

あなた自身の結婚式、家族の結婚式や
親(家族)の不幸のとき(葬式)。

あと、天皇陛下から褒章をいただくときとか。
まぁ、褒章をいただける方は少ないと思いますが。


続いて、お召(御召)という生地です。




高貴な方の御召物が略されて御召になった
という説もあります。

先練先染(さきねりさきぞめ)織物として有名です。
(染めと織りについては別のページで紹介します)

生地の色も濃い目から淡い色までバリエーションも多く
着物と羽織で色をかえてコーディネートを楽しめます。

羽織の背に縫い紋(ぬいもん)を一つ入れておけば
略礼装となりますのでそれなりの場所に着ていけます。







例えば結婚式のお呼ばれだったり何か表彰されるとき。

もし、園遊会にお声がかかったらお召を着ます。
でも、、、無いな。。。


そして、紬です。

つむぎって単語は聞いたことがあると思います。
先染織物の代表格ですね。

一般的にはおしゃれ着として着用されます。
結城紬や大島紬のような高級な着物もありますが
価格の高い安いに限らずおしゃれ着になります。







ですので、改まった場には相応しくないという
認識が現在でもありますし言われています。

たとえば、
歌舞伎や観劇に着ていくにはピッタリですが
結婚式にはチョッと・・・という意見です。

ただし、現代人のオリジナリティ溢れる発想で
自由に気軽に着物に接してもらう着てもらうには
あまり固いことを言わないでドンドンと着物を
着てもらうほうが嬉しく思っています。


以上が正絹の大雑把な男の着物の種類になります。


では、着物が着たい着物を作りたいっていう
男性のお客さまには何をすすめるの?


はい、どこに着ていっていただいても良いように
お召の着物を誂えていただいております。

そして、羽織の背に羽織の生地と共色で
縫い一つ紋を入れています。




縫い紋(ぬいもん)とは家紋の柄を
糸で刺繍で入れるものです。

糸の色は羽織が濃い色の場合は同系の薄い色で
薄い色の生地の場合は同系の濃い目の色で入れます。




背に一つ家紋を入れることで「着物の格」が上がり
改まった席にも着ていけるようになります。


逆に言うと、紬の着物には家紋は入れません。

あくまでも、おしゃれ着、普段着の着物ですから。

 

あなたが最初に作る着物はコレです

  • 2015.12.23 Wednesday
  • 20:08

もし、あなたが初めての着物を買う場合は
まずはお召(おめし)の生地の着物をお作り下さい。

お召の生地は反物になっていますので
(反物(たんもの)とは着物一枚分の生地)
着物用と羽織用の二反が必要になります。




全く同じ色で着物と羽織を作ることも可能ですが
面白みが無いし何よりオシャレじゃないので
絶対にやめて下さい。

もし、ショップの店員さんに着物と羽織と同じ色を
すすめられたらそのお店では買わないで下さい。

このブログに書いてあったと断って下さい。

ただ、生地が同じで色が違う組み合わせはアリです。



あ、話がちょっと脱線しました。


では、初めて着物を購入するときの選び方です。

まず、生地はお召を選びましょう。




すると店の方がお召の反物を広げてくれます。
反物の数はお店の規模や商品数で変わります。

商品が少ない場合は無理して選ばずに
商品を取り寄せ可能か聞いて下さい。

まあ、5〜6点は見たいですよね。

たいていは取り寄せできますので後日改めて
日にちを決めて商品を選びましょう。


で、反物を広げてもらったらあなたの好きな色
もしくはあなたに似合いそうな色を選びましょう。




どうしてもわからない場合は店の方に聞いてみましょう。
どの色がおすすめですか?どれが似合いますかね?


あなたが選んだ色(店の方が選んだ色)が決まったら
姿見の前で顔映りを確認しましょう。

肩から掛けてもらってあなたの表情と確認します。

たとえば、濃い色だと引き締まって見えたり
薄めの色だと明るい印象になったり。

せっかくなので他の色もあてて見て下さい。


ここで、しっくりきた色が着物の候補になります。
2反で悩んだ場合は両方が候補です。

しっくりこなかった場合は他のお召を取り寄せて
もらうか別のお店で探してみましょう。


次は羽織を選びます。

顔映りも大切ですが着物との色の相性も重要です。

最も簡単で間違えない選び方は
薄い茶色の着物を選んだら → 羽織は濃い茶色を選ぶ。
黒っぽい着物を選んだら → グレイ系の羽織を選ぶ。




このように同系色の濃淡で組み合わせるのが
無難で失敗しない選び方です。


ここで選んだ着物と羽織を逆にする組み合わせも
考えてみて下さい。

意外とこっちが着物でこっちが羽織の方がいいかも
ってことがありますんで。


あなたが納得して、きちんと説明を聞いてから
購入するかしないかを決めて下さい。

決して安い買い物ではありません。

もし、悩みや不安があったらその場で決断しないで
少し考える時間を取るようにして下さい。

男の着物って何が必要なの?

  • 2015.12.23 Wednesday
  • 21:01

着物って一言でくくられてますが
実はいろんなアイテムが必要になります。


あなたも知っているスーツの場合だったら
上着、パンツ(ズボン)、ワイシャツ、ベルト、
ネクタイ、靴、靴下、あとは下着。

ネクタイはするしないあるけど
スーツといったら最低限必要なもの。



じゃあ、男の着物って何が必要なの?
ってところを説明します。

まず、着物(きもの)




着物の上に着る羽織(はおり)




着物の下に着る長襦袢(ながじゅばん)




長襦袢に付ける半衿(はんえり)




長襦袢の下に着る肌着(はだぎ)




腰に巻く角帯(かくおび)




着物と長襦袢を仮留めする着物ベルト(腰紐こしひも)x2




羽織の前を留める羽織紐(はおりひも)




靴の代わりの雪駄(せった)




靴下の代わりの足袋(たび)




これが最低限必要なアイテムになります。


で、着物には袷(あわせ)と単(単衣)(ひとえ)
という仕立て方(したてかた)があります。

裏地が付いているか付いていないかの違いです。


袷仕立の場合は

着物の裏地の胴裏(どううら)



羽織の裏地の額裏(がくうら)






が必要になります。


この中で仕立が必要なものが

着物、羽織、長襦袢、角帯

になります。

粋なオトコの粋な雪駄

  • 2015.12.28 Monday
  • 18:30

「男まつり」という男性用の着物や小物を
集めて開催した展示会で用意した雪駄です。






まずは本畳の雪駄です。
白い鼻緒を挿げた正統派の一品です。

台に縫い付けている畳の種類にもランクがあって
価格も倍くらい違うケースもあります。







こちらは本畳の台に印伝の鼻緒を挿げたものです。
台と鼻緒を別々に選んだ一応オーダーの雪駄です。

鼻緒が白や黒が一般的でしたが本印伝の鼻緒で
おしゃれ感と粋な感じが増しますよね。
お召や紬の着物におすすめします。







こちらは印伝の台に共無地の鼻緒を挿げた雪駄です。
本印伝は鹿皮に漆で柄をあしらっているので
やっぱり高級感があります。あと渋さを感じます。







こちらはホースヘアーの雪駄です。
画像でわかりにくいですが色はモスグリーンです。
馬のタテガミを編んで雪駄に使用しています。

履く季節は問いませんが夏場でも涼しげに
感じるので呉服屋も愛用しています。



そして、ここからはチョッと上級者向けの
さらに高級な雪駄をご紹介します。

洋服でもそうですがやっぱ足元って
ついつい目がいっちゃいますよね。

オトコのお洒落の基本は足元からです。

一足目の雪駄としてはおすすめしませんが
何足も雪駄を持っていてもっとオシャレしたい
ってあなたにはいいかも!な雪駄です。







こちらはトカゲの皮をパッチワークした雪駄です。
高級感もありますがオッシャレーな一足です。
遊び感覚で履きこなしたい一足です。







そして、ご存知オーストリッチの登場です。

男が持つオーストリッチってかつては
金持ちの遊び人ってイメージがありましたが
今はどうなんでしょう??

きっと夜の飲み屋でモテると思いますよ。








これも皮を使っていますが何の皮かわかりますか?

こちらはアリクイの皮を使用した雪駄になります。
皮製品としても最高級の皮革になります。

呉服屋もアリクイの皮製品は初めて見ました。
てか、いろんな皮が使われているんですね。








そして、最後はアザラシの毛皮の雪駄です。
北極海沿岸で捕獲された毛皮を使用しています。

これ履いてたらいい意味で目立ちますよね。

普通の着物にアザラシの雪駄だと高級な雪駄だけ
浮いちゃうかもなので帽子や衿巻きなどの小物に
似たような素材(毛皮、皮)の小物を合わせてみる。

とか、毛皮のマント(トンビ)を羽織ったら
スゲーかっちょいいかも。

かっちょいい、というよりゴージャスですね。

あと、冬のアイテムなので着用時期は
12月〜2月の真冬をおすすめします。

てか、ほかの時期には履かないで下さい。。。
 

先練り先染め さきねりさきぞめ

  • 2016.01.02 Saturday
  • 15:40

先練り先染め(さきねりさきぞめ)という
着物を作る工程の言葉があります。


練るとは生糸の状態で糸に付着している
セリシンなどの不純物を取り除く精錬の
作業をすることです。


先練りの反対が後練り(あとねり)になります。

後練りは糸から生地に織ったあとに
不純物を取り除く作業をします。



先染めは糸の状態で染色してから
織物にした生地のことを指します。


先染めの反対が後染め(あとぞめ)になります。

後染めは白生地に織ったあとに
柄をつけたり染色をしていきます。



先練り先染めの代表格がお召の生地です。






紬も先に糸を染めてから織り上げてゆく
工法になります。

そのため細かい柄の織物は柄を合わせるために
技術と手間がかかるわけです。

 

冬のアイテム トンビ

  • 2016.01.03 Sunday
  • 12:39

冬のアイテム「トンビ」と呼ばれている
和装のコートです。

洋服のインバネスを真似て作られたものです。




こちらの素材はカシミヤとなっており
とってもあったかいんです。




手を広げると分かりますが胴部分に
ケープが付いています。





正面はボタンで開閉式です。





袖は無く脇がゆったり開いています。

脱ぎ着が楽チンなんです。




寒い季節に羽織るコートも種類が
いろいろあります。

ちょっと洋風な和装アイテムでした。。。
 

仕事始め

  • 2016.01.04 Monday
  • 10:09

新年の仕事始めは賀詞交換会から。

ということで支店長の着付けから
スタートしました。

顔出しNGです。




昨年の4月に着て以来の着物姿。

淡い紫地の着物にチャコールグレイの
市松地紋の羽織のコーディネート。

羽織紐は紫のねじり型、雪駄は本印伝。

積雪が無いので楽な仕事始めになりました。
いってらっしゃい。。。
 

額裏 がくうら

  • 2016.01.05 Tuesday
  • 12:03

額裏(がくうら)は男性の羽織の裏地のこと。
一般的には羽裏(はうら)とも呼びます。

薄くて滑らかな生地を使用するので肩滑り
とも呼びスムーズに羽織ることができます。





風景画や山水模様を描いた落ち着きのある
穏やかな柄のものや




縁起物や勇ましい動物を描いたりします。

上の額裏は「一富士二鷹三なすび」を描いています。
これを着たら何かいいことあるかな!って気分です。




このような小紋柄の額裏もあります。





こちらは「しけ引き」という手染めの額裏を
仕立てた羽織です。

手染めのために手間がかかった一品です。





勇壮な馬を手描きした額裏で仕立てました。


額裏は羽織を脱いだときにチラリと見える
隠れたおしゃれアイテムです。

だからこそのあなたのセンスが問われる
役割もしています。

めったに見せることのない額裏で
見えないおしゃれをコーディネートすることも
着物上級者のあなたの楽しみです。。。
 

オトコが羽織を脱ぐタイミング

  • 2016.01.05 Tuesday
  • 16:43

額裏(がくうら)って羽織を脱いだときに
チラリと見える隠れたおしゃれアイテム。

って紹介しました。


じゃ、オトコが着物を着たときに羽織を脱ぐ
タイミングっていったい・・・いつなんだ?

って疑問が生じませんか。


着物の上に羽織を羽織ることで正装になるので
結婚式でも祝賀会でも新年会でもパーティでも
着座でも立食でも羽織を着て参加しますよね。


そう、羽織って脱がないんです。
てか、脱ぐ必要がないんです。



やっぱり、額裏って付いてるだけなのか。。。

だったら、オシャレにする必要ないじゃん。。。



んで、呉服屋が羽織を着ていないときを
いろいろと思い出してみました。


1.会場までの移動中

だいたい車で移動するので座ったときに
特にお尻の下にシワが付かないように
羽織を着ていないことが多いです。

スーツだったら上着を脱いでいる状態です。

この場合、外した羽織紐をうっかり
忘れないように気をつけましょう。


2.式典や会のリラックスタイム

たとえば結婚式や新年会の食事中とか
会場内があったかいときに脱ぎます。


3.二次会などのゆるーい会

基本的には式典が終わったら脱いでも
いいのかなって思ってます。

もちろん着ていても大丈夫です。

あと、着物に興味がある人がいると
羽織を脱いで見せるときもあります。

おしゃれな額裏を付けていると
脱いで見せただけでスゴーく
盛り上がるおねーちゃんも居ます。


4.茶室に入るとき

お茶席にあがるときは羽織は脱ぎましょう。
会場の玄関または入り口で脱ぎます。
(流派によって違いがあるかもしれません)

ちなみに、足袋は白を履きましょう。







額裏はなかなか見せることが無いだけに
あなただけのとびっきりのおしゃれを
楽しんでいざって時に備えましょう。。。

 

オトコは背中で語る!んです

  • 2016.01.06 Wednesday
  • 20:48

着物の下に着る長襦袢(ながじゅばん)。

着物の汚れを防ぐとともに保湿の役割を
担っています。と言われています。


着物を着たときに着物の裾から出ないように
着物よりちょっと短めに仕立てます。



色物の長襦袢はお召や紬の着物の下に着るんですが
画像のようなブルー地のほかに茶系、グリーン系、
グレイ系などの地色が一般的で多いです。





長襦袢の背中の部分に柄が描かれています。

風景や山水などを描いた落ち着いた穏やかな柄。



中央の上から下に続いている線は
畳んでいたための畳み線です。

今回紹介している長襦袢地は背中全体が
一枚の布生地になっています。

男性の場合は座るときにお尻に圧力がかかるので
お尻の縫い目が切れたり裂けたりしにくいように
このように一枚の生地になっているものがあります。






富嶽三十六景を題材にし荒波と舟を描いた柄。

これら風景のほかにも動物を描いたものや
縁起物、茶器、ことわざなど柄も様々です。


今回ご紹介するのは背中のみの柄の長襦袢ですが
柄が裾のほうまで後ろ側全体に描かれたものや
絞りで柄を表現しているものもあります。




で、問題はこの長襦袢なんですがあなたが着物を
着て出かけたときに人前で長襦袢姿になることって
ほぼほぼ皆無に等しいわけじゃないですか!?

帰ってきて着物を脱ぐまで長襦袢姿にならないですよね。



じゃあ、せっかく長襦袢に描かれている柄を

誰に見てもらうわけでも無く

誰に褒めてもらうわけでも無く

なんだか、もったいない。ですよね。。。



これこそが「究極のおしゃれ」というか
まさしく見えないところの「こだわり」。


だからこその、あなたのセンスを存分に
発揮してほしいんです。

オトコは背中で語る!んです。



まぁ、時にはどこかで着替えることがあるかも。

ですし

途中で着物を脱ぐようなシチュエーションが
発生することもあるかも。。。

その場合、アクシデント系と計画的行動系と
2つのパターンが考えられますが。。。



ちなみに、計画的行動系で着物を脱ぐかも
って思ったあなたにコッソリおすすめの
オトコは背中で語る!んですな長襦袢の
柄を紹介しておきます。






背中に描かれた情事、二人の秘め事です。

まさに、オトコは背中で語る!んです。


呉服屋の場合は、背中の柄を見せる前に
すでにフロント部分で語ってると思います。






粋でいなせでちょいワルなあなたに
着ていただきたい柄ですよね。

余裕と遊び心で。。。