雪駄の鼻緒の位置

  • 2015.12.25 Friday
  • 20:20

ここに雪駄(せった)があります。




では、これから一瞬にしてこの雪駄を消してみせます。

さん、にー、いち、ぜろ、
嘘です。。。


雪駄(草履)には鼻緒(はなお)が付いています。
当たり前です、鼻緒が無いと履けませんから。

この鼻緒ですが足の親指と人差し指で挟む
ツボの部分が台の先の中央に挿げてあります。

ツボから二股に分かれた鼻緒が台の両サイドに
挿げてあり足を差し込むようにして履きます。


で、で、足の親指って足の一番内側に付いてますよね。

たとえば、靴って左右の形が決まってますよね。
右足用の靴と左足用の靴になってますよね。




形の似ているビーチサンダルでもこのように
左右の足用に作られているものがあります。


じゃ、なんで雪駄はどっちを右足で履いてもいいような
作りになってんの?って思ったことってないですか?


実は呉服屋もあるときから急に思い始めたんです。
なんで左右が一緒の形なのかって。



左右一緒だから毎回履くときに左右を替えて履けば
雪駄に足のクセが付かないからかな。
とか
歩き方が下手で右足ばっかり減っちゃうから
ときどき左右を履き替えたらいいのかな。
とか。


で、雪駄の仕入れに浅草の草履屋に行ったんですよ。

で、どうして鼻緒のツボは真ん中に挿げてあんの?
って聞いたんですよ。


したら、即答されました。




ほら、左右のバランスが均等になっているでしょ。
人間にとって一番重要な歩くという行為に
バランスの悪い履物を履いたら体全体のバランス
まで崩れちゃうでしょ。って。


うーん、納得。さすが職人な回答を頂きました。

ということで、あなたも雪駄、下駄、草履を履いて
バランスの取れた健康的な歩きをしましょう。


ちなみに、最後の画像は左手で雪駄を持ち右手で写メった
ために非常にバランスの悪い画像になっちゃった。。。

「かえり」って言葉を知ってますか

  • 2015.12.25 Friday
  • 21:04

雪駄っていうと着物のイメージですが
下駄って浴衣のイメージが強いですか。

どちらもお手頃価格の商品がありますので
普段履きに使うことをおすすめします。

では、その理由を説明します。


人が歩く行為って簡単にいうと

1.かかとを地面につく
2.足の裏全体で地面にのる
3.つま先で地面を蹴り上げる

たったこれだけの繰り返しなんですよ。

まぁ、細かくいうと体重移動だのは割愛。


で、この一連の足の動く流れを
「かえり」といいます。

で、この「かえり」の形がきれいに美しく
身につく履物があるんですが知ってますか?


その履物がこれです。




じゃーん、二枚歯の下駄。

あ、鼻緒を挿げてなくてスンマセン。


この昔懐かしい二枚歯の下駄こそが
歩きの基本である「かえり」を美しく
体に教え込んでくれるんです。


特に小さいうちから履かせてあげると
きれいなフォームで歩けるようになります。


やっぱ、日本古来の物っていろいろ考えられて
その物が持つ特性にちゃんと意味があるんです。


ただ、最近の下駄は




このような右近(うこん)型が多いです。

あ、鼻緒を挿げてなくてスンマセン。


下駄も雪駄もそうなんですが裸足で健康的に履けるし
靴のように足を圧迫しないで外反母趾にもならないし
足の親指と人差し指でツボを挟むのも体に良いことだし
普段から積極的に履くことをおすすめいたしますよ。。。

 

呉服業界にいて不思議に感じること 自分で着物を着れますか

  • 2015.12.27 Sunday
  • 17:07

全国で呉服の販売に携わっている人って
まだまだ大勢いますよね。

メーカーの営業から問屋、卸、小売店、
個人で商いをやっている方までいろいろと。


では、その中で自分でちゃんと着物を着れます。
って人はいったい何人居るんでしょうか?

小売店の方の中には普段から仕事のときも着ている
展示会や販売会のときに着物で接客するって方も
大勢いると思います。


呉服業界の集まりやパーティーに着物姿で
出席する人も大勢いますよね。


でもこの中で何割かの人は自分で着れない。
着付けを頼んでいる。手伝ってもらってる。
って人なんです。ぶっちゃけ言うと。


これ内緒ですけど、呉服屋のまわりにも大勢いるんです。
呉服販売してるけど着物を着れない。着たことない。

ものすごーく着物を売っている社長が自分で着れない。


これって、なんだか、おかしく思いませんか。


車の販売してるけど車の運転できない。
お米を売ってるんだけどお米食べない。
家電量販店で働いてて家電は使わない。

ってことと同じだと思うのは呉服屋だけでしょうか。

なんか、不思議に感じるんですけど。。。


もっというと、自分で着物を着れる中に
袴も着れるって人は何人いるんでしょうか?

たぶんですが、一斉に手を下ろすと思います。


要は着れなくても売れればいい。
ってことなのかな。。。


もう20年呉服の販売をしていますが
ずーっと気になっていたんで書いてみました。



じゃあ、呉服屋は着物を仕立てられるのか!

はい、呉服屋は着物の仕立てはできません。。。
 

草履の鼻緒を挿げました

  • 2015.12.27 Sunday
  • 17:42

今回は履物編ということで
草履に新しい鼻緒を挿げます。




こちらは台単品で仕入れてきた草履の台です。




この台にこちらの鼻緒を挿げていきます。




まず、2本の鼻緒をばらします。




鼻緒の後ろの部分に挿げる準備を施します。
今回は簡易的な通し方です。




最初に前方の穴にツボの部分を差し込みます。




底側に麻紐が出てきます。
この草履は紐を留める金具が付いています。




お客様の足のサイズに合わせてツボの長さを
調節しながらこの金具に紐を結んで留めます。




これで前方の鼻緒ができました。




続いて、後方の穴に鼻緒を差し込みます。
台と鼻緒の種類によって、かなりの力が
必要になる場合があります。




後ろ側の両方の穴に差し込んだらお客様の
足のサイズに合わせて鼻緒を調節します。




後ろの鼻緒はまだ差し込んだだけの状態です。




ここで左右の紐を輪に通して絞り




左右の紐を固く結びます。




もう一度、鼻緒の挿げ具合を確認します。




OKなので余計な紐をカットして




残った紐を中に入れます。
紐はある程度の長さを残してカットします。

後々、鼻緒の調節をする場合に必要になります。




後ろの紐もカットして中にしまいます。




底の前後の蓋を閉じます。




鼻緒を整えて完成になります。

今回は女性用の草履に鼻緒を挿げました。
おしまい。。。
 

下駄に鼻緒を挿げました

  • 2015.12.28 Monday
  • 12:01

下駄に鼻緒を挿げます。
雪駄に挿げるよりも下駄は手間がかかります。




この鼻緒を下駄に挿げます。




まず、鼻緒の後ろに麻紐を通して輪を作ります。




この右近型の下駄に鼻緒を挿げます。




まず、ツボの部分を前の穴に差し込みます。




紐が後ろに出ていますよね。




ツボの長さを調節して後ろで結びます。




雪駄のように紐を留める金具が付いていないので
結び目に残っている紐を通して穴から抜けない
ようにストッパーを作ります。

これで前のツボ部分ができました。




続いて後ろの穴に鼻緒を差し込みます。




まず紐を通して




通した紐を引っ張って鼻緒を穴に通します。




両方の穴に鼻緒を通しました。




鼻緒を穴に通したら鼻緒の具合を調節します。




ここから後ろの紐を結んでいきます。




左右の輪に紐を通してキツク締めます。




紐を左側に寄せて結びます。




残りの紐を左右を結んでいる紐に巻きつけます。




左から右に巻きつけたら終わりです。
下駄の場合はこの巻き付けをします。




最後に余分な紐を切って底の蓋を留めて




鼻緒の挿げが完了です。

下駄はやっぱり裸足で履くのが気持ちいいですね。。。

 

雪国の冬のアイテム 雪下駄

  • 2015.12.28 Monday
  • 13:48

雪下駄って見たことありますか?


雪の積もる雪国では冬の必須アイテムでした。

でした。って過去形になってますが。。。

今では道路の除雪や消雪が向上したために
冬でも道路に雪が残っていなかったり
移動も車やタクシーで雪道を歩かなくなって
中には会場まで長靴で行って履き替えたりと
着物を着て外を歩くことが少なくなりました。





これがメンズの雪下駄です。
爪皮にオットセイの毛を付けた
見るからに冬の履物って感じですよね。




台は二枚歯の下駄になります。
この台は白木にニスか何かを塗っています。

台が白木のままだと雨粒などが当たると
輪ジミなどになって跡が残る場合があります。




歯には滑り止めのゴムが貼ってあります。
木のままだと滑りやすいのでご注意を。

昔の雪下駄は歯にスパイク(鋲)が打ってあって
場所によっては着用禁止の施設もあります。

雪下駄でお出かけの際は着用可能か
確認しておいたほうがいいですね。。。

 

カラス

  • 2016.01.14 Thursday
  • 11:58


雪駄にもいろんな種類があって
素材によって呼び名が変わります。

こちらは本畳(ほんだたみ)の雪駄になります。
いわゆる正装用の雪駄になります。

鼻緒が白いとより正装な感じになりますね。


もちろん、普段履きにしてもOKです。
ちょっともったいないくらいですが。。。






で、この本畳をいぶして茶色に着色した
雪駄を通称「カラス」と呼びます。





これ、呉服屋の履いているカラス雪駄です。
鼻緒は別で選んで挿げました。

もう10年くらい履いているので
かなり痛んできています。

台が駄目になるのが先か鼻緒が切れるのが先か
わかりませんが履き潰そうと思います。。。
 

かかとの取り替え

  • 2016.01.14 Thursday
  • 16:58


新年会があったので久しぶりに着物を着て
出かけるときに雪駄の底を見たら・・・




かかとがだいぶすり減っていました。





このくらいすり減っていると底の皮も
すり始めています。

もう少し早めに交換しておくべきでした。。。




まず、古いかかとを外します。

釘の頭が取れて釘が雪駄の中に残っているので
すべての釘を丁寧に抜きます。





全部取り外したら新しいかかとを取り付けます。





もともとゴムのかかとが付いていたので
新しいゴムのかかとを取り付けました。

ゴムのかかとに比べて皮のかかとのほうが
耐久性があって長持ちします。

お客様の雪駄の修理の場合は丈夫な皮のかかとを
付けますが今回は呉服屋自身の雪駄だったので
安いゴムのかかとと取り替えました。。。