仕立てをするときに気をつけていること ケツ圧

  • 2016.01.07 Thursday
  • 21:10

座敷などでオトコが座るときにケツから
ドスンって感じで座る人っていますよね。

あー、くたびれた。
あ、どっこいしょ。
とか言いながら。


この、ケツからドスンのときの圧力がどのくらい
キログラムがかかっているか知ってますか?

そんな数字、呉服屋は知りません。。。



でも、結構なケツの圧力がかかってます。


たまーにですが、座ったりしゃがんだりして
ズボンがビリッて裂けたって話聞きますよね。


ズボンが裂けるんなら着物も裂ける可能性が
ありますよね。ええ、実際にあるんですよ。





んで、こちらの長襦袢なんですが。
あ、お客さまのを勝手に撮影しました。


上の画像が背中の部分なんですが
一枚の大きな布なんですよ。
背中というか後ろ全体が。

だから、縫い目が無いんですよ。
だから、ビリッて破れにくいんですよ。
ドスンって座っても。






んで、こちらも長襦袢の背中の画像なんですけど
こっちは真ん中で生地を縫い合わせています。


なんで、背中に縫い合わせができているのか?
っていうとこっちは反物の生地から仕立てたから。

なので、真ん中から柄が左右にズレています。



で、この長襦袢をひっくり返してみると。。。





上の画像で分かりますよね。

長襦袢の裏側の真ん中に別の生地が
縫い付けてあります。

おおよそ腰から下の部分です。


この当て布を付けることによって背中の縫い合わせ
の部分を補強しているんですよ。あのケツ圧から。

この布でドスンでビリッをなりにくくしてるんです。





今回は残った生地がいっぱいあったので
同じ生地でケツ圧防止をやっています。

ケツ圧防止専用の生地もあるので
また紹介しまーす。。。


 

着物を仕立てるときに必要な裄(ゆき)のはかり方

  • 2016.01.30 Saturday
  • 20:35


初めて着物を作るときに仕立てをするんですが
あなたの体型に合わせて着物を仕立てます。


仕立てをするときに必要な数字が身長と体重です。
身長と体重は最低限必要な数字になります。


この2つの数字で標準の寸法が出せます。
身長と体重はたいがい把握していますしね。



あと、必ず測るのが裄とヒップです。

裄は首の後ろから手首までの長さのことです。
着物の背縫いから袖の先までの寸法になります。


ヒップは身幅を決めるために必要になります。
これも女子もオトコも必ず測ります。



たとえば、すごいマッチョで胸筋がすごいときは
胸囲も測りますしお腹がポッコリ出てるときは
お腹まわりも測ります。


要は、体の中で一番大きいサイズを測るんです。


女子で巨乳の場合も失礼して測らせていただきます。
ここのサイズも大きいと仕立てに重要なんです。。。


では、実際に裄をはかってみます。





まずメジャーを用意します。

呉服屋が使うメジャーは片面が鯨尺表記で
片面がセンチ表記になっています。


裄をはかるときは鯨尺ではかります。

ヒップやほかの部分をはかるときはセンチを使います。





裄をはかるときは両腕を45度に開いて下さい。

真っ直ぐ下に伸ばすんでもなく真横に開くんでもなく
斜め45度の状態で長さを計ります。


では、右手側の裄をはかります。





まず、首の後ろの中心にメジャーのゼロを合わせます。





首の後ろから右の肩山の上を通って





右手首のくるぶし部分、手首のグリグリの
真上までをはかります。


これが右手側の裄になります。
左手側も同じようにはかります。


左右の裄の長さが極端に違う場合があるので
必ず左右両方ともはかってもらいましょう。


一寸くらい違うと、えっ、えっ、ってなって
左右を何度もはかり直します。



裄の長さが合っていない着物を着ていると
レンタルとか古着の場合が多いです。。。

 

落款らっかん 作家物の着物を仕立てる場合

  • 2016.02.16 Tuesday
  • 12:01


いわゆる作家物と呼ばれている着物には
作者の落款が入っている着物があります。


着物に限らず掛け軸でも焼き物でも
芸術品や工芸品などに入ってますよね。





こちらの落款は新潟県十日町市の着物メーカー
柏田屋の友禅着物の作家、田村哲彦氏の一文字
「彦」の文字を使用した落款です。





ちなみに着物は女子用の訪問着になります。


画像のように右身頃の衽の部分に落款が
くるように柄の位置を計算して反物に
柄を描き落款を押しています。


着物を着ると左身頃が上前になるので
着ているときは落款が見えないように
さりげなく、でも作家物の着物という
ことが分かるように落款が入っています。







こちらは江戸小紋に書かれた伝統工芸士の
田島輝久氏のサインと落款です。






画像の下側が反物の巻き始めになります。


反物の状態でこの位置に落款が入っているので
この反物を仕立てるときに販売店や仕立屋が
どの位置に落款がくるように仕立てをするのか
決めるんです。

店によってはお客さまと決める場合もあります。






で、こちらは江戸小紋を染めて作った
オトコの着物です。

最初の訪問着と同様に右身頃の衽の部分に
落款がくるように仕立てています。




着物の場合は着ると見えなくなる右身頃の
衽の部分に落款を配置していますが、、、

だったら、羽織はどこに落款を入れんの?

って思いませんでしたか。。。




販売店によって違いがあるかもしれませんが

弊社の場合、羽織の落款の位置は、、、






このように羽織の右の衿の裏側に入れてます。

この画像で分かります??

右の衿の下側にサインと落款がありますよね。






この位置なんですけど、、、

で、この羽織を実際に着用したときには
羽織の衿が裏返るんで、、、






このように落款が直接見えなくなります。


さりげなく、

でも作家物の着物を着てるんだぞって
ちょっと自慢したくなりますよね!



で、、、で、、、もしなんですけど、、、

あなたがそんな気持ちになっちゃったら
着物のうんちくをちょろっと語りながら
衿をペロってひっくり返して落款を見せて
実はこれは作家物だぞって思いっきり
自慢しちゃって下さい。。。